マイクロ加工システム
マイクロ・ナノデバイスにおいては様々な材料の微細な形状を整えることで,性能の飛躍的な向上や,新しい機能性の実現が期待できます.高度に発達したトップダウンの微細加工技術に加えてボトムアップのプロセスを取り入れることで,従来にない新しい構造をもったデバイスをデザインし,創り出すことが可能になります.本研究室では,ボトアップの手法に基づいた新しいナノ形態の制御法の開発とその応用を目指した研究を行っています.
特に,動的斜め蒸着法とよばれる物理的な方法による自己組織的なナノ形態の高度な制御を駆使して複雑な3次元形態を制御し,その形態に起因する機能性を,光学素子,光増強効果を利用したセンシング,光熱音響効果による流体の駆動 等に応用するための研究を行っています.また,物理的蒸着による原子の堆積過程を詳細に調べ,新しい形態制御技術の開発にも取り組んでいます.
教員
* メールアドレスの後ろに .kyoto-u.ac.jp を補ってください。
鈴木 基史 ( Motofumi SUZUKI )
教授(工学研究科)
研究テーマ
物質のnmオーダーの構造や形態を制御してやることによって現れる新たな性質の発現を目指して薄膜技術を用いた構造や形態の制御とその性質に関する研究をおこなっています。特に動的斜め蒸着という方法によって3次元形態を制御した薄膜の光学的、機械的性質の応用に注力しています。
連絡先
桂キャンパス Cクラスター C3棟 c2S10室
TEL: 075-383-3695
E-mail: m-snki@me
名村 今日子 ( Kyoko NAMURA )
准教授(工学研究科)
研究テーマ
ナノ構造薄膜中での光と熱のふるまいとそれらの相互作用に関する研究をおこなっています.特に,貴金属ナノ粒子の光熱変換特性を使って,微小流体の温度制御や駆動を行う手法の開発に取り組んでいます.
連絡先
桂キャンパス Cクラスター C3棟 c2S12室
TEL: 075-383-3697
E-mail: namura@me
研究テーマ・開発の紹介
ナノ形態の制御
独自に開発した装置を用いてナノ要素を作る
図-1 動的斜め蒸着法によるナノ形態の制御例
独自に開発したプログラムによるプロセスの設計
図-2 モンテカルロシミュレーションの結果
ナノ形態の応用
図-3 形態制御薄膜の応用例
新しいナノ形態制御法の開発
高温斜め蒸着法による単結晶ナノワイヤ形成
図-4 高温斜め蒸着によって成長した金属ナノワイヤ